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  • 市民公開講座

第35回日本神経科学大会

ご挨拶

貝淵 弘三

第35回日本神経科学大会
大会長  貝淵 弘三
(名古屋大学大学院医学系研究科 教授)

 この度、第35回日本神経科学大会がNeuroscience 2012として、2012年9月18日(火)から21日(金)の4日間、名古屋国際会議場において開催されることとなりました。

 本大会を主催する日本神経科学学会は、1974年10月、我が国における神経科学の発展を促進するため、日本神経科学協会として創設されました。1978年に第1回学術集会を開催し、それ以降、本会が主催する年次大会は我が国における神経科学研究の成果を発表し、研究推進のための情報交換を行う中心的な場となりました。その後、名称を日本神経科学学会と改め、会員数も年々増加し、2011年7月には約5,600名に達して、我が国の神経科学研究者の大多数を結集した神経科学に関する代表的な学術団体となっています。

 神経科学の最大の特徴は、そのカバーする領域が分子生物学、細胞生物学、生物物理学、解剖学、生理学、生化学、薬理学から、心理学、行動科学、工学や数学さらには臨床医学まで極めて広範であることがあげられます。近年の神経科学研究の発展は目覚ましく、従来のXXオロジーの枠では捉えきれない、分子から脳の高次機能まで幅広い知識や技術が要求されるようになってきました。そこで、本大会では、日本神経科学学会の創設の主旨に立ち返り、特定のテーマを設けず、幅広い分野に門戸を開いた大会にしたいと考えています。わかりやすく言い換えると、神経科学に興味を持つ人であればどの分野の人でも参加でき、参加してよかった、勉強になったなと思える大会にしたいと思っています。

 このような背景を受け、2012年の第35回大会はプレナリーレクチャー、特別講演、シンポジウム、海外神経科学学会等とのジョイントシンポジウム、市民公開講座など、これまでにも増して充実したプログラムを企画中です。また、若手企画のシンポジウムや教育講演を充実させ、次世代を担う若手の育成をサポートします。本大会は2008年より全面的に英語化されており、アジア・オセアニア地域の中核的な神経科学分野の国際的学会として、国内のみならず、世界各国からの参加者も多数見込まれています。

 それでは、皆様と名古屋でお会いできることを楽しみにしております。